公開日 2015年11月21日
シネマの天使
監督:時川英之
製作年:2015年
製作国:日本
上映時間:94分
今から25年前、三鷹には三鷹オスカーという映画館があった。
昨年は、吉祥寺バウスシアターが閉館した。
街の人と、映画好きの人に愛される映画館は、今、だんだんと、静かに消えていっている。
広島県福山市にある大黒座という映画館が、昨年、その122年の歴史の幕を下ろした。
本作は、その閉館を惜しみ、大黒座への想いを込めてドキュメンタリー風に作られた作品だ。
映像表現自体は、自主制作感漂うつくりになっているが
映画とは何なのか、映画館にはどういう意味と役割があるのかがシンプルに伝わってきて、
そうだ、だから私は映画を観るのだ、とあらためて思うとともに、
あの映画を観た時は…この映画を観た時は…と、映画とともにあった今までの様々なことが次々と 頭を過り、スクリーンが滲んでしまった。
そして、大黒座の最終日、謎の帽子の老人の正体、ラスト近くの開かずの部屋のシーンに、また涙・・・。
これは「ニューシネマパラダイス」(完全版じゃなくて通常版の方)に匹敵するかも!?
・・・いや、もちろんやっぱりあれは超えられませんが・・・(^-^;)
映画館で映画を観るのが好きな人なら、きっと同じ思いになるはず。
そして、街の映画館がなくなることに一層の悲しさを感じるはず。
今年も三鷹では、三鷹コミュニティシネマ映画祭で「三鷹オスカー 1日だけ、復活!!」が行われるが、いつか本当に三鷹に映画館が戻ってくることを信じたい。
(2015年11月14日鑑賞 by K.T)