公開日 2022年06月21日
原題:Top Gun: Maverick
製作:2022年/アメリカ/131分
監督:ジョセフ・コジンスキー
アメリカ海軍エリートパイロットチーム「トップガン」。そこの伝説のパイロットであるマーヴェリックは、ライバルだったアイスマンが海軍のトップにまで昇進する中、現役のパイロットであることにこだわっていた。ドローンでの戦闘へと移行しようとする時代、役割を失いつつあるマーヴェリックだったが、とある実施困難なミッション遂行のため、パイロットの養成をするべくトップ・ガンに教官として呼び戻された。そこには、かつての相棒であったグースの息子の姿も。実現不可能と思われるミッションにマーヴェリックは若きパイロットたちとどう臨むのか・・・
もしあなたが36年前の前作を面白かった!と記憶しているのならば、その気持ちをもって本作に寄せる期待は全く裏切られない。オープニングから、「ああ、これがトップガン!」とワクワクすることを請け合います。そしてもちろん、本作が初めての「トップガン」の皆さんも、エンターテイメントとして絶対に楽しめるはず(私も前作の細かいところはすっかり忘れていました・・・)。
ストーリーは、はっきり言って予想通り。というか、この、痒い所に手が届くような「予想通り」のものを求めていたのだ!と改めて思った。
カッコイイ!とワクワクし、ちょっと笑って、ハラハラドキドキし、最後はスッキリ。これこそがハリウッド大作。これがエンターテイメント!敵国がどこなのか、とか突っ込むのはナシ!
というよりも、この作品は、余計なことに気を取らせないようにあえてそう演出されているのだろう。しかしだからといって、映画の細部がないがしろにされているということではない。前作の映像も時に挟み、彼らの上に流れた時間や変化、失わった若さとそれによって得たものも伝わってくるし、グースの息子との葛藤が消えた最後はほっと暖かい気持ちになる。
強いて言えば、F14を登場させるためとはいえ、あれはさすがに強引すぎるのでは・・・と思うけれど、でも、観ている方も完全燃焼までいくためにはしょうがないかも?
とにかく、余計なことを考えず、気持ちのいい130分を!もちろんこういう作品なので、音やスクリーンの良い映画館での鑑賞がさらにオススメです。
マーヴェリックがマッハ10の壁に挑むところは、「ライトスタッフ」へのオマージュ。この一連のシーンで飛行機で飛ぶこと、時代遅れと言われようと自分のこだわりを貫くという姿勢がぐっと伝わってくる。「ライトスタッフ」には本作で海軍少将として出演しているエド・ハリスが宇宙飛行士役(ジョン・グレン役)で。名作です。
2022.5.29鑑賞 by K.T