映画鑑賞記「シン・ゴジラ」

公開日 2016年08月24日

シン・ゴジラ

総監督:庵野秀明
監 督:樋口真嗣
製作年:2016年
製作国:日本
上映時間:119分


突如東京湾の海中に巨大な生物が現れる。それは上陸し目的も明らかにならないまま街を破壊しながら東京を進んでいく・・・・

ゴジラが上陸した目的は、作中明らかになっていない。
ゴジラは破壊行為をしているのではなく、ただ移動しているだけで、それに対して人が、政府が右往左往しているだけだ。
そういうことも含めて、このゴジラが東日本大震災・福島第一原発のメタファーであることは明らかであるとして、その他細かいところまでを鑑賞後にあれこれと考えてみたくなるように作られていて、見応えがある。

官邸の危機管理体制、縦割りシステム、会議、会議、会議・・・・「(ネガティブな意味で)きっとこうだろうな」と思わせる状況が、庵野作品おなじみのフォントを使ったテロップと盛りだくさんのセリフの効果もあり、緊迫感を入れつつテンポよく進む。
「ゴジラ」という突然現れた危機にこの国はどう対応するのか。見どころは、ゴジラ本体ではなく前半部分のこちらのほうだ。(ただし、これが娯楽映画とスッパリ割り切れるような仕掛け(配役?)もちゃんと用意されているので後半部分も素直に観られる)
「決断を素早く適切に下せるトップがいない」というお決まりの批判を「トップがいなくなろうが変わらず対応できる」というポジティブな方向に期待を込めて向けているのが新しいかもしれない。

ゴジラに直接相対する後半部分は、ディザスタームービーとして面白い。
さらに、エヴァンゲリヲンファンにはまた違った楽しみ方がありそうだし、鉄道、自衛隊、特撮などのそれぞれのファンも楽しめそうで、一粒で何度もおいしい良作だ。

「怪獣映画」とあなどって観に行かないのは勿体ないし、逆に、「怪獣映画」と思ってお子さん連れで行くのは考えた方がいいかも。

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