【こやじぃのみたか四方山散策】 太宰も黄昏れた陸橋

公開日 2020年07月21日

★みたか観光ガイド協会が三鷹のまちをご案内する「定例ガイド」の特別版をオンラインでお届けします★

JR中央線の三鷹駅は、2020(令和2)年6月に開業90周年を迎えました。
その三鷹駅から武蔵境方面へ少し歩いたところに「三鷹跨線人道橋(みたかこせんじんどうきょう)」があり、地元の人からは「陸橋(りくばし)」と呼ばれ親しまれています。

四方山散歩
▲太宰治の扮装で登場のこやじぃこと小谷野芳文さん

四方山散歩
▲太宰治の写真とともに陸橋が紹介されています



この陸橋からは電車庫がいい角度で見え、中央線・東西線・総武線の車両が贅沢なほど眺められます。そして、人工物と自然が絶妙に絡み合うその風景は、季節や時間帯によって表情が変わるとともに、そこに人の営みを感じ、時を忘れて見入ってしまいます。 

​「人間失格」などの小説で知られる文豪、太宰治も、この陸橋からの眺めをこよなく愛した一人だと言われています。晩年を三鷹で過ごし、いくつもの作品を生んだ太宰。その作品から垣間見える彼の人柄が、多くの人の心を惹きつけ、今もなお彼の足跡がたどられています。 1929(昭和4)年に竣工した陸橋は、太宰治が生きた時代そのままの、貴重な姿を残しています。

太宰治文学サロン https://mitaka-sportsandculture.or.jp/dazai/
2008(平成20)年、太宰治没後60年を記念して、太宰一家がよく通った「伊勢元酒店」跡に開設されました。
点在する太宰ゆかりの場所全体を「展示場所」として捉え、文学サロンはその中心施設として位置づけられました。太宰の直筆原稿の複製や初版本、関連グッズなどが所狭しと並べられ、ボランティアガイドの皆さんからも太宰にまつわる話がゆっくり聞ける場所です。
開設当初は、太宰治顕彰事業として、三鷹市市制60周年までの3年間だけ開館する予定でしたが、全国から多くの太宰ファンが訪れ「太宰が生きたまち・三鷹」に欠かせない施設となったからか、現在も継続して開館しています。
企画展示もありますので、ホームページでご確認のうえ、ぜひお立ち寄りください。
※2020年7月現在、新型コロナウイルス感染症対策のため、ボランティアガイドさんによる案内はお休みしています。

企画・撮影・編集:みたか都市観光協会
写真・映像提供:株式会社LeadX(LeadX,inc.) https://www.leadx.co.jp/
協力:みたか観光ガイド協会 https://mitakaguide.p-kit.com/
出演:小谷野 芳文(みたか観光ガイド協会)
楽曲:modus Kyaai